令和5年4月1日から「自動軸重計を活用した指導取締り」が開始されます!

2023年7月6日

令和5年4月1日から、独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構において、高速道路に設置している自動軸重計を活用した車両制限令違反車両への指導取締りが開始されます。
自動軸重計を活用した取り締まりを行うのは、東日本、中日本、西日本、首都、阪神、本州四国の6高速道路会社が管理する高速道路です。

「自動軸重計を活用した指導取締り」の背景

トラックなどに最大積載量を上回る大量の荷物を積むことは、過積載という違法行為にあたります。過積量を超過した車両の通行は橋梁をはじめ道路などに多大なダメージを与えると共に、制動性能が著しく低下し、横転事故などの重大事故にも結びつきやすいです。

過積載か否かは軸重がひとつの目安になり、トラックの軸重は1軸10トン以下と決められています。国が実施した実験によると、過積載の軸重20トンの車両1台が道路や橋梁の劣化に与える影響は、定積載の10トン車の約4000台分に相当するという結果も出ており、全走行車両のわずか0.3%(調査時)の軸重超過の大型車両が、道路・橋梁の劣化の約9割以上を引き起こしているのが現実です。しかし車両制限令違反車両に対する措置命令の件数は、年間1,000件を超すと報告されています。
こうしたことから従来の料金所等での指導取締りとあわせて、自動軸重計を用いた指導取り締まりが実施されます。

「自動軸重計を活用した指導取締り」の概要

これまでも軸重超過で走行した際には、表示板に「軸重超過」と表示し、繰り返す違反者には「車両制限令違反に係る違反点数通知制度」における「大口・多頻度割引」停止措置などの対応がなされてきました。令和5年4月からはこれらの措置に加え、軸重超過車両に対し段階を経た警告・是正指導が行なわれることになります。

日本高速道路保有・債務返済機構の資料より引用

「自動軸重計を活用した指導取締り」の運用

日本高速道路保有・債務返済機構の資料より引用

1回目の警告は軸重20トン超が1カ月のうち2回、軸重20トン以内が2年間のうち20回の違反回数に達した車両が対象で、2回目以降は20トン以内の違反は変わらないが、20トン超は1カ月に1回で警告・是正指導の対象になります。
さらに4回目では弁明の機会が与えられたのち、日本高速道路保有・債務返済機構のホームページ等で是正指導内容が公表されるようです。5回目は「特殊車両通行許可の取消・告発」が実行されます。

<引用:日本高速道路保有・債務返済機構 https://www.jehdra.go.jp/torikumi/sharyouseigenrei_r0503.html