首都高、2025年度に55箇所の料金所をETC専用化 計90箇所に拡大へ

首都高速道路株式会社は、2025年度から料金所のETC専用化を大幅に進め、2025年末までに55箇所の料金所をETC専用にする計画を発表しました。これにより、ETC専用料金所は累計90箇所となります。首都高速道路のETC利用率は98.4%(2024年11月時点)と高いことから、ETC専用化がさらに進められます。
<2025年度までにETC専用化する料金所>

(引用元:首都高速道路株式会社プレスリリースより)
2025年度には55箇所の料金所をETC専用とし、2028年春までに、本線料金所など一部を除く入口の料金所をETC専用化することを目指します。
ETC専用化拡大への取り組み
2020年、国土交通省は高速道路のETC専用化に向けたロードマップを策定し、ETC専用化について都市部は5年、地方部は10年程度での概成を目指す方針を示していました。これを踏まえ、首都高速道路は2020年に発表した計画で、2025年までに料金所の9割をETC専用にすることを目標としていました。
しかし、半導体不足の影響で、車両検知器などの必要な設備の供給が滞り、2023年から2024年は新たな工事着手を見送らざるを得ませんでした。その後、最も納期が遅れていた半導体が2024年9月から納入が開始され、工場で試験用ETC機器の製造が行われ総合試験調整が実施されました。現在は、現地設置用のETC機器を製造中で、2025年5月下旬から現地の工事の着手が予定されています。
新しい料金所の特徴
ETC専用として運用開始を機に料金所を無人化し、テレビインターホンなどを活用することで、持続可能な料金所の運営と安定したサービスの提供が継続されます。
また、ETCカードの挿入忘れなどによる車両停止に備え、遠隔地からカード挿入のご案内や通信処理を行うため、インターホンやアンテナが新たに設置されます。

(引用元:首都高速道路株式会社プレスリリースより)
ETC専用の料金所はETC車載器を搭載していない車両は利用できません。万が一、ETC車載器未搭載などで無線通行ができない状態で誤ってETC専用入口に進入した場合は、バックせず「サポート」または「ETC/サポート」と表示されたレーンで一旦停車し、係員の指示に従ってください。
ETC専用化による効果
ETC専用化により、ETC車と現金車の混在を解消し、停車・発進の繰り返しを減らすことで、安全性や快適性の向上が期待されています。

(引用元:首都高速道路株式会社プレスリリースより)
工事の概要
安全確保のため、入口の通行止め(入口閉鎖)を基本とし、ETC専用レーンとサポートレーンの2レーンを同時に施工する方針です。また、分かりやすくするため、例えば、芝公園〔内回り、外回り〕のように、同一名称の入口は同時期に専用化する予定です。
今回の工事では、収受員ブースや一部の連絡階段の撤去に加え、ETC機器のリニューアル、遠隔監視システムの構築など必要な整備が実施されます。

(引用元:「第2回 首都高速道路ETC専用化連絡調整会議」資料より)
ETC専用化が進むことにより、安全性や快適性の向上、環境への配慮が進むとともに、ETC利用率の高い首都高速道路でさらに効率的な運営が実現します。
2025年5月下旬から入口での通行止めを伴う工事が開始される予定です。首都高速道路株式会社は、工事の期間や詳細について後日改めて発表し、利用者への周知を十分に行う方針です。
<引用:首都高速道路株式会社 https://www.shutoko.co.jp/company/press/2024/data/01/24_etcsenyo/>