雨の日の運転、車間距離は足りてますか?梅雨時の安全運転ガイド

2025年5月19日

梅雨の時期は雨の日が多く、道路が濡れて滑りやすくなります。こうした状況では、車の制動距離(ブレーキをかけてから止まるまでの距離)が通常より長くなることがあります。
本記事では、梅雨時期における制動距離の特徴について詳しく解説し、安全な運転のために気をつけたいポイントをご紹介します。

制動距離とは?

制動距離とは、運転中にブレーキを踏んでから車が完全に停止するまでに必要な距離のことです。この距離は、ドライバーが危険を感じてからブレーキを踏むまでの「空走距離」と、ブレーキが作動してから車が止まるまでの「制動距離」の2つに分けられます。道路状況や車の状態、そして天候によってこの距離は大きく変わります。

雨の日に制動距離が伸びる理由

梅雨時期のように雨が多く降る季節は、路面が濡れて非常に滑りやすくなります。濡れた路面では、タイヤと道路の間の摩擦が減るため、ブレーキを踏んでも車がすぐには止まらず、制動距離が長くなってしまいます。また、水がたまった路面ではハイドロプレーニング現象が起きやすくなり、タイヤが路面に接地せずに滑ってしまうこともあります。このような状況下では、スリップや追突などのリスクが高まるため、普段以上に慎重な運転が求められます。

雨天時の制動距離と車間距離の目安

たとえば高速道路を時速100kmで走行している場合、晴天時に安全とされる車間距離はおよそ100メートルです。これは「速度(km/h)÷1」が基本の目安とされているからです。しかし、雨の日は制動距離が2倍近く伸びる可能性があるため、車間距離も約200メートルは空ける必要があります。目安としては、道路の白い車線境界線(破線)10本分の距離を取ると安心です。

(引用元:NEXCO中日本より)

安全運転のための心がけ

雨の日は「止まるまでの距離が長くなる」ことを常に意識して運転することが大切です。特に、スピードの出しすぎには注意し、速度を控えめに保つことが基本です。また、急ブレーキや急ハンドルはスリップの原因になりますので避けましょう。タイヤの溝の深さや空気圧を定期的に点検することも、安全な制動を保つうえで重要です。

まとめ

梅雨時期の運転では、晴天時とは違ったリスクが潜んでいます。とくに制動距離が伸びやすい雨の日は、通常よりも大きく車間距離を取り、速度を抑えて慎重に走行することが事故を防ぐカギとなります。濡れた路面での安全を確保するために、正しい知識と日頃の備えを忘れずに、安全運転を心がけましょう。

<引用:NEXCO西日本
https://www.w-nexco.co.jp/safety_drive/highway_rule/rule/

<引用:みちのつぶやき~NEXCO中日本~
https://x.com/cnexco_official/status/1669262469150408704