雨の日の運転、視界不良にご注意を!その「見えにくさ」が危険を招く

2025年5月22日

梅雨時期の到来に伴い、雨天の日が増え、道路のコンディションが厳しくなる中で、特に視界不良は運転において大きなリスクとなります。視界の悪化は事故を引き起こす原因になりやすいため、運転中には細心の注意が必要です。

雨の日の視界不良を引き起こす主な要因

雨滴やガラスの曇りによる視界の悪化

雨の日の視界は晴れているときと比べて狭くなりがちです。これは、雨で窓ガラスが濡れ、ワイパーで拭き取れる部分以外には水滴が残り、視界が悪化するためです。

さらに、外気温と車内の温度差が激しいと、窓ガラスが曇り、特に走行中にフロントウインドウが曇ってしまうと前方がほとんど見えなくなることがあります。これは車内の湿度の上昇や、車内外の温度差が原因で、湿度は乗車人数の呼吸によっても上がるため、乗車人数が多いほど曇りやすくなります。

水しぶきによる視界遮断

雨の日の運転では、前を走る車や対向車が跳ね上げる水しぶきにも注意が必要です。一瞬にして視界が奪われ、大変危険です。特にトラックなどの大型車が巻き上げる水しぶきは勢いが強く、視界が完全に遮られることもあります。これにより、反射的にハンドルを切ったり、ブレーキやアクセルを踏み間違えたりするなどの操作ミスにつながる可能性があります。

また、自分の車が水たまりに入ると、歩行者に水しぶきをかけてしまうこともあります。これは道路交通法違反(泥はね運転違反)にも該当するため、水たまりを通過する際はスピードを抑えるようにしましょう。

視界確保は安全運転の第一歩!

「デフロスター」を活用し、曇りを除去

雨天や高湿度時はフロントガラスが曇りやすいため、デフロスターを使用すると効果的です。デフロスターは、除湿された温風をフロントガラスに吹き付けることで、曇りを取り除くというものです。扇形の枠に「温泉マーク」のような上向き矢印が3本描かれているのがデフロスターのスイッチです。

また、フロントガラスの内側が汚れていると、曇りが発生しやすくなるため、普段から車内ガラスを清掃しておくことも予防策の一つです。ちなみに、リアガラスが曇った際には、「リアデフォッガー」と呼ばれる、リアガラスに張り巡らされた電熱線を作動させることで曇りを取り除くことができます。

水しぶき対策として車間距離を確保

水しぶきを浴びた際は、慌ててハンドルを切ったり急ブレーキを踏んだりしないことが重要です。前車からの水しぶきは車間距離を取ることで防げますが、対向車などの水しぶきは避けることが難しい場合もあります。水しぶきで視界が奪われても、慌てず、視界が戻るまで落ち着いて運転を続けましょう。急な操作は禁物です。

早めのライト点灯

雨で薄暗いと感じたら、昼間でもヘッドライトを点灯しましょう。自分の車の存在を周囲に知らせることで、事故のリスクを減らすことができます。

梅雨の時期は、視界不良や路面の滑りやすさなどが運転の難易度を高めます。視界不良による事故は予測できない危険を伴うため、普段から車を清潔に保ち、雨の日は余裕を持った運転を心掛けましょう。運転中は冷静に状況を判断し、周囲の交通に配慮することが事故防止につながります。