高速道路上での工事規制への進入事故が多発!ドライバーが知っておくべき安全運転の心得

2025年6月9日

高速道路では、維持管理や点検・補修のために多くの工事が行われています。こうした工事規制区間では、通常の運転とは異なる注意が必要です。特に近年では、工事エリアへの進入事故が多発し、作業員の負傷や死亡につながる深刻な事例も増えています。
ここでは、NEXCO西日本が公表している情報をもとに、工事区間で気をつけたいポイントをご紹介します。

工事エリアへの誤進入事故が急増中

まず注目すべきは、工事規制エリアへの誤進入事故の増加です。
NEXCOのデータによると、令和2年から令和4年の3年間で、工事規制箇所に関わる事故は704件から1,457件へと倍増しています。その多くが、誤って規制エリアに進入してしまい、作業車や作業員と衝突するというケースです。

工事現場は視認性が下がる場合もあり、進入禁止部分に気づかず進んでしまうことが原因の一つ。
事故を防ぐには、「ここは通ってはいけない場所だ」と明確に認識し、予告標識やカラーコーンなどの規制表示を見逃さないよう注意しましょう。

NEXCO西日本より引用

予告標識は早めに確認、車線変更も余裕をもって

工事規制区間の約1km手前から、「この先工事中」などの予告標識が設置されています。 この標識を見逃してしまうと、直前で急な車線変更や減速を強いられ、追突や接触事故につながる可能性があります。
大切なのは、早めの認識・判断・操作。標識を見かけたらすぐに減速し、周囲の車に注意を払いながら、余裕をもって車線変更しましょう。

多くの事故は“前方不注意”から発生している

工事規制箇所で発生する事故の約9割は、ドライバーの「前方不注意」が原因です。
具体的には、以下のような状態が該当します

  • ・漫然運転(ボーッと走っている)
  • ・わき見運転(スマホやカーナビの操作)
  • ・居眠り運転

特に長距離ドライブや渋滞中は、集中力が切れがちです。工事現場に近づいたら、改めて姿勢を正し、ハンドルをしっかり握って運転に集中しましょう。

工事の規制形態を理解して安全運転を

工事にはいくつかの規制タイプがあります。それぞれの特徴を知っておくことで、走行時の判断がスムーズになります。

  • 車線規制:片側の車線が閉鎖され、車線変更が必要。
  • 路肩規制:路肩のみが規制されるため、走行車線はそのまま利用可。
  • 対面通行規制:片側の道路を対面通行で使用。特に注意が必要。
  • こうした情報は、事前にカーナビや高速道路情報サイトでチェックできます。準備を怠らず、安全に通行しましょう。

    万が一接触してしまったら、冷静に対応

    規制材(バリケードやカラーコーンなど)に接触してしまった場合は、そのまま走り続けてはいけません。 一旦安全な場所に停車し、非常電話や料金所職員に連絡してください。事故の報告は、ドライバーとしての義務です。
    また、高速道路では「#9910」の緊急通報ダイヤルも利用できます。落ち着いて状況を伝えましょう。

    <引用:NEXCO西日本
    https://www.w-nexco.co.jp/safety_drive/passing_by_construction/