【2026年9月から】生活道路の法定速度が「時速30キロ」へ!

2026年6月15日

2026年9月1日より法定速度が引き下げへ

令和8年(2026年)9月1日より、改正道路交通法施行令が施行され、生活道路におけるクルマの法定速度が時速60キロから「時速30キロ」へと引き下げられます。

これまで、標識などで最高速度が指定されていない一般道路の法定速度は原則として時速60キロでしたが、今後は住宅街などの細い抜け道でのスピードの出しすぎが法的に厳しく規制されることになります。

引き下げの対象となる「生活道路」とは?

今回の法改正で法定速度が30km/hになるのは、主に地域住民の日常生活に利用される「中央線や車両通行帯が設けられていない道路」です。

「生活道路」

一方で、すべての道路の速度が一律で下がるわけではありません。引き続き法定速度が時速60キロとなるのは、以下のような道路です。

  • 道路標識や道路標示による中央線、または車両通行帯が設けられている一般道路
  • 中央分離帯などの工作物で、自動車の通行が往復の方向別に分離されている一般道路
  • 自動車専用道路 など

※ただし、これまで通り、道路標識等で最高速度が指定されている場合は、その標識の速度が最高速度となります。

なぜ「時速30キロ以下」なのか?引き下げの背景

生活道路の法定速度が引き下げられる最大の理由は、歩行者や自転車の命を守るためです。

警察庁のデータによると、車道幅員5.5m未満の道路は事故が多発しており、クルマと歩行者が衝突した際、クルマの速度が時速30キロを超えると致死率が急激に跳ね上がることが分かっています。具体的には、時速20〜30キロでの歩行者致死率が0.9%であるのに対し、時速30〜40キロでは3.0%、50〜60キロでは17.4%にまで達します。

万が一事故が起きたとしても、被害を最小限に抑え、死傷者を出さないためのラインが「時速30キロ以下」なのです。

ハード面からの安全対策「ゾーン30プラス」

最高速度の引き下げと並行して整備が進められているのが、「ゾーン30」および「ゾーン30プラス」という取り組みです。

「ゾーン30」は、特定の区域内の最高速度を時速30キロに制限する区域規制です。さらに進化した「ゾーン30プラス」では、速度規制に加えて以下のような「物理的デバイス」を道路に設置します。

  • • ハンプ:路面を滑らかに盛り上げ、スピードを出した車に不快感を与えて減速させる
  • • 狭さく:通行部分を局所的に狭くして減速させる
  • • シケイン:道路をあえてクランク状やスラローム状に曲げて減速させる
  • • スムーズ横断歩道:ハンプと横断歩道を組み合わせ、減速と歩行者優先を促す

これにより、ドライバーに物理的・心理的に減速を促し、生活道路への抜け道利用を減らす高い効果が実証されています。国土交通省と警察庁は今後も全国での整備エリアを拡大していく計画です。

一人ひとりの安全運転が交通事故を減らす

法定速度の引き下げやゾーン30プラスの整備など、生活道路の安全確保に向けて国や警察による対策が進んでいます。しかし、交通事故を減らすために最も重要なのは、ハンドルを握るドライバー自身の意識です。

規制速度を守ることはもちろん、中央線のない住宅街や狭い道を通行する際は、歩行者や自転車の飛び出しに備え、いつでも安全に止まれる速度と思いやりのある運転を心がけましょう。

<引用:警察庁
https://www.npa.go.jp/bureau/traffic/seikatsudouro/seikatsudoro.html