ガソリン値上げはどこまで?中東情勢で価格急騰 政府が備蓄放出、170円抑制策へ

中東情勢の悪化による原油価格の高騰を受け、日本国内のガソリン価格が急上昇しています。
石油元売り各社が卸売価格を大幅に引き上げる見通しとなり、ガソリンスタンドでは12日から記録的な値上げが相次ぐ見込みです。政府は価格の急騰を抑えるため、石油備蓄の放出や補助金による価格抑制策を打ち出しました。
ガソリン卸価格大幅引き上げ スタンドでは駆け込み給油も
石油元売り各社は12日以降、ガソリンの卸売価格を1リットルあたり平均26円引き上げる見通しです。これに伴い、全国のガソリンスタンドでは25円以上の値上げに踏み切る店舗もあるとみられています。
値上げを目前に控えた11日には、少しでも安く給油しようとする「駆け込み給油」の動きが各地で見られました。スタンドによっては深夜まで車の列ができるなど、異例の状況となりました。
石油情報センターによりますと、3月9日時点のレギュラーガソリン全国平均価格は1リットルあたり161.8円で、前週より3.3円上昇しました。これで4週連続の値上がりとなり、北海道から沖縄まで全国すべての地域で価格が上昇しています。
背景にイラン情勢 原油供給への懸念広がる
今回の価格高騰の背景には、中東情勢の緊迫化があります。2月下旬以降、アメリカとイスラエルによるイランへの軍事攻撃をきっかけに、原油供給への懸念が世界的に高まりました。
特に、日本は原油輸入の約96%を中東地域に依存しています。産油国から日本へ原油を運ぶ重要な航路であるホルムズ海峡周辺の安全性が懸念されており、タンカーが事実上通行しにくい状況が続いているとされています。
政府は、このまま事態が長期化すれば日本への原油輸入が今月下旬以降大幅に減少する可能性があると見ています。
政府が緊急対策 石油備蓄を放出
こうした事態を受け、高市首相は11日夜、石油備蓄を日本単独で放出する方針を表明しました。16日にも放出を開始する予定です。通常、備蓄の放出は国際エネルギー機関(IEA)加盟国と協調して行われますが、今回は正式決定を待たず日本が率先して対応する形となります。
政府はまず民間備蓄15日分を放出し、さらに国家備蓄についても当面1カ月分を放出する計画です。なお、日本時間の11日夜遅く、IEAは加盟国が過去最大規模の石油備蓄放出を合意したと発表しました。
ガソリン価格170円程度に抑制へ 補助金も再開
政府は供給面の対策に加え、価格高騰を抑えるための補助制度も再開する見通しです。この制度では国が石油元売り会社に補助金を支給し、その分を卸価格に反映させることで小売価格を抑えます。レギュラーガソリンの全国平均価格を1リットルあたり170円程度に抑えることを目標としており、170円を超える部分について補助金を支給する仕組みです。制度は19日出荷分から適用される見込みです。
また、ガソリンに加え、軽油や重油、灯油についても同様の価格抑制措置を講じる方針です。財源には、燃料価格高騰対策として設けられている「燃料油価格激変緩和対策基金」の残高を活用するとしています。
一時的に180円超の可能性 給油タイミングに悩む状況
ただし、補助金が実際の小売価格に反映されるまでには一定の時間がかかるため、当面は価格上昇が避けられない見通しです。状況によってはガソリン価格が一時的に180円、場合によっては200円を超える可能性も指摘されています。
来週以降は政府の対策による価格抑制も見込まれますが、消費者にとっては「今給油するべきか、それとも待つべきか」と判断が難しい状況がしばらく続きそうです。
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<引用:読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/economy/20260311-GYT1T00400/>