車載器についてetc-device

ETC車載器は、通行料金を支払うために、料金所ゲートに設置されているアンテナと車両情報を、無線通信する機械です。

ETCシステムは、「ETC車載器」に「ETCカード」を挿入することで利用できるようになります。
ETC車載器には、ETCを利用するための車両情報が暗号化して記録されておます。ETC料金所に設置されている通信機器やセンサーとの間で車両情報や利用料金所等の課金情報を暗号化した無線通信により送受信することができます。

また、ETCカードに記録されている利用者情報の読み出し及び課金情報等のカードへの書き込みを暗号化して行うことができます。

ETC車載器の3つのタイプ

ETCを利用する際は、まず車載器を購入しなくてはなりません。車載器は、カーディーラーやカー用品ショップ、家電販売店などで購入することができます。車載器には主に3つのタイプがあります。

2ピースタイプ

2ピースタイプは、本体と通信用アンテナが一つにまとまったタイプです。ダッシュボード上の無線通信の支障とならない場所に設置することができます。
また、設置場所が車外から視認しやすい場所に限られてしまうため盗難につながる可能性があります。

3ピースタイプ

3ピースタイプは、本体からアンテナを分離したタイプです。本体は着脱に支障が無ければ、車内のどこにでも自由に取り付けできます。
アンテナと本体が分離しているため、車外から視認しにくい場所に設置できセキュリティー上の安全です。

ビルトインタイプ

クルマのインテリアとデザインを一体化したタイプです。メーカーによって様々なタイプが販売されています。
アンテナがルームミラーに組み込まれているものや、本体をセンターパネルに設置するものなど、メーカーによってさまざまなタイプが用意されています。

ETC車載器の種類別のメリット・デメリット
タイプ 2ピースタイプ 3ピースタイプ ビルトインタイプ
価格 低め 高め 2ピースタイプと3ピースタイプの中間
安全性 低め 高い 機種により異なる
見栄え 悪い 設置場所による 良い
スクロール

2ピースタイプは他の3ピースタイプ・ビルトインタイプと比べ比較的安価に購入することができます。
また、2ピースタイプと3ピースタイプは外付けですが、ビルトインタイプのほとんどは新車購入時の取り付けとなります。

ETC車載器のセットアップについて

ETCを利用するには、ETC車載器を設置するだけではなく、利用する車の車両情報を車載器に書き込む「セットアップ」という作業を済ませておく必要があります。

セットアップ作業は、車種区分やナンバー情報など車検証に記載されている車両情報を暗号化して書き込み、安全な通信のための暗号情報を組み込む作業です。
この作業は、セットアップ店として登録された店舗でしか対応できません。

店舗でのセットアップ必要書類

・ 登録店に用意されている「セットアップ申込書」

・ 車検証

・ 運転免許証

・ 委任状(使用者の家族以外の代理人が来店する場合)

車に車載器を設置する作業は自分で行うこともできますが、初心者の場合はトラブルが起きやすく、難易度が高いので、セットアップと一緒に店舗・ディーラーなどに依頼した方が確実です。

「旧セキュリティ規格」のETCの見分け方

ETCシステムのセキュリティ機能を向上させるため規格が変更されます。「旧セキュリティ規格」のETC車載器は、遅くとも2030年までに使えなくなる可能性があるのです。これをETCの2030年問題と言います。

ETCのセキュリティ規格とは?

ETCのセキュリティ規格とは、ETCについて、プライバシー保護や偽造、改ざん等の不正防止を目的に国土交通省によって定められた情報安全確保の規格のことです。

「旧セキュリティ規格」のETCの見分け方
車載器管理番号で確認する方法

車載器の取扱説明書・保証書、車載器セットアップ申込書・車載器セットアップ証明書、または車載器本体に記載されている車載器管理番号の19桁の始まり(左詰)の数字で確認することができます。

  • 旧セキュリティ規格

    「0」から始める19桁の車載器番号

  • 新セキュリティ規格

    「1」から始める19桁の車載器番号

車載器の識別マークで確認する方法

車載器本体に記載されている識別マークで確認することができます。

  • 旧セキュリティ規格

    ETCカードの挿入口付近に「■」マークが有る

    「■」のマークが有り、「●●●」のマークが無いので旧セキュリティ規格

  • 新セキュリティ規格

    ETCカードの挿入口付近やロゴ付近に「●●●」マークが有る

    「■」のマークが無く、「●●●」のマークが有るので新セキュリティ規格

上記に該当しない機種や、「DSRC ETC」のロゴが記された機種は旧セキュリティ規格なので、買い替えをご検討ください。

二輪車専用ETC車載器

四輪車用車載器は、車内設置を前提として開発されているため、外気に触れる二輪車に利用することはできません。
四輪車用の車載器を二輪車に設置することは、防水性・防塵性・耐振動性の確保が不十分なため、誤作動を引き起こし通信エラーとなり開閉バーが開かないなどの危険性が高まります。安全にETCをご利用いただくため、二輪でETCを利用する場合は、二輪車専用車載器を取り付けていただく必要があります。

どういうときに再セットアップが必要?

ETC車載器にその車のナンバープレートなどの車両情報を登録することをセットアップといいます。通常、新車の購入時にカー用品店・自動車ディーラーなどの登録店で行うことがほとんどですが、中古車を購入したときやETCの登録情報を変更する際には再セットアップをする必要があります。

再セットアップが必要な場合

車両のナンバープレート(自動車登録番号標及び車両番号標)が変更になった場合

  • ・ 引越し等により登録変更をされた場合※
  • ・ 希望ナンバー制を利用されてナンバーを変更された場合
  • ・ 車載器の付いた中古車の購入又は譲渡を受けた場合
  • ・ 車両の用途変更等によりナンバーが変更になった場合
  • ※引越し等により登録変更をされた場合

車載器を他の車両に付け替えた場合等セットアップされている情報に変更が生じた場合

  • ・ 車両を買い換える際に、旧車両に設置されていた車載器を取り外し、新しい車両に取り付けされた場合
  • ・ この他にもセットアップ情報に変更が生じた場合
  • 同じ車種であっても、セットアップ情報に変更が生じますので、必ず再度セットアップして下さい。

車載器の取り付けられた車両をけん引できる構造に変更した場合

  • ・ 車載器を取り付けられた車両にけん引装置を設置された場合
  • 再セットアップを行わずにけん引した場合には、開閉バーが開きませんのでご留意ください。

再セットアップも登録店でしてもらわないといけないの??
自分でしちゃいけないのかな??

セットアップを行うのは、技術や信頼性についての厳しい審査をパスした登録店に限られているんだ。登録店以外の店や個人がセットアップを行うことはできないんだよ!

登録店は一般財団法人ITSサービス高度化機構が管理運営する「ETC総合ポータルサイト」内の、「セットアップ店検索」から検索することができるから、まずは問い合わせしてみてね。